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第25話


「お待たせ。夫婦の寝室にお邪魔するのは二回目ね。いえ、もうすぐ私と東山さ んの部屋になるかしら」
 玲子さんは黒いレースをあしらったパンティに、シースルーのキャミソールという格好で、豊満な乳房が布越しにはっきりと形を見せています。私は慌てて携 帯の通話口を手で塞ぎました。
「あら、ひょっとして奥様から? 竹井さんと仲良くやっているのかしら」
 玲子さんは口元に笑みを浮かべると、私の傍に近づきます。
「紀美ちゃん、今からご主人と一緒にあなたの素晴らしいビデオを観ながら、とっても楽しいことをさせていただくわ。ごめんなさいね」
 玲子さんは携帯電話に向かってそんな風に話しかけます。
「やめろ」
(どうしたの? あなた。誰かいるの)
 私は携帯を持ったまま寝室の外へ出ました。ドアの後ろから玲子さんのさも楽しげな笑い声が響きます。
「なんでもない」
(玲子さんがまだ家の中にいるんじゃないの?)
「彼女は食事の支度だけして、もう帰った」
(お願いだから玲子さんを家にあげるのはやめてください。私は明後日の金曜日には帰ります。夕食の支度が大変なら小夜子にお願いしておきますから)
 小夜子さんというのは妻の短大時代からの最も親しい友人で、このマンションにも遊びに来たことがあります。
「わかった。そういう風に言っておく」
(私の甘さからこういうことになったのは分かっています。でも、玲子さんがあんな人だとは思わなかった。いえ、ご主人が亡くなったから彼女は変わってし まった)
 妻は電話の向こうで涙ぐんでいるようです。
「わかった。こっちのことは心配しないでゆっくりしていろ」
(不自由かけて申し訳ありません……)
 妻はそういうと電話を切りました。
 妻が竹井たちからレイプされ、ビデオやCDーRに収録されていたさまざまな痴態も玲子さんや竹井から脅迫されてのものなら、しばらく彼らの手の届かない ところで心の傷を癒したいというのも分かります。私や子供たちのいない昼間に彼らがマンションに来たら、と思うと恐怖でじっとしていられないでしょう。
 玲子さんの話を聞いて高まっていた妻への不信感が少し弱まって行きました。妻はやはり竹井のところではなく、実家にいるのかも知れません。私はそう思い ながら玲子さんの待つ寝室に戻りました。
 いきなり部屋の中に女の嬌声が響き渡りました。見ると寝室に置いたテレビの画面に四つん這いになって、後ろからバイブを突っ込まれ、顔の前に仁王立ちに なった男のペニスに口唇による奉仕を行っている妻の姿が映し出されていました。
(あ、ああっ、そんなにされたら……紀美子、イキそうっ)
(遠藤さんより先にイッたらお仕置きよ。また浣腸責めにあいたいの?)
(い、嫌っ、お浣腸は許して……)
(それじゃ、もっとしっかりお口を働かせるのよ)
(は、はいっ)
 私は部屋の入口に立ち、テレビの画面を呆然と見ていました。
「奥様との熱い電話は終わったの? 待ち切れないから先に始めちゃったわ」
 ベッドに横たわった玲子さんが振り向きます。キャミソールはまくれ上がり、薄いパンティに包まれた形の良い尻に思わず私の目は奪われました。
「そんなところでぼおっと立っていないで、こっちで一緒に見ましょうよ」
 私は玲子さんに誘われ、ふらふらとベッドに近づくと彼女の隣に横たわりました。
 画面の中の妻は一心不乱に遠藤の肉棒に奉仕しています。妻の中に出たり入ったりしているバイブは愛液で濡れ、表面がねっとりと光っています。
「奥様ったら、あんなに美味しそうに遠藤さんのオチンチンを嘗めちゃって……私、あんまり妬けるものだからこの時は少し意地悪しちゃったの」
 ビデオの中の玲子さんは片手でバイブを操作しながら、もう一方の手で小さなピンクローターを取り上げ、妻の肛門にそっと押し当てます。
(あっ、ああっ……)
 いきなり肛門を責められた妻は思わず遠藤の肉棒から口を離し、うろたえたような声を出します。
(駄目じゃないの、紀美ちゃん。勝手にお口を離したら。お仕置きにかけるわよ)
(だ、だって……)
(早くアナルファックが出来るように調教してあげているんじゃない。感謝してほしいわ。さあ、続けるのよ)
(は、はいっ)
 妻は再び遠藤の肉棒を口に含みます。敏感な二か所を執拗に責められる妻の悶えは次第に大きくなり、もはや絶頂は間近のようです。
「奥様ったら、あんな風に嫌がっているふりをしているけれど、最近はすっかり後ろの方も感じるみたいで、前だけを責めていると物足りない、ってはしたなく お尻を振っておねだりをするのよ。ねえ、ねえ、紀美子のお尻の穴も一緒に苛めて、って」
 妻がそんな行為をするとは信じられませんが、確かに画面の中の妻の身悶えは、肛門への責めが始まってから一層大きくなったようです。
(ほらほら、このままじゃ先にいっちゃうわよ。黙っていたら駄目じゃない)
(ああ……)
 妻は喘ぐような声をあげ、とろりとした視線を遠藤に向けます。
(え、遠藤さんのオチンチン……太くて、長くて……素敵ですわ……紀美子、こんな素敵なオチンチンをしゃぶれるなんて……し、幸せです)
(紀美ちゃんはご主人のオチンチンをしゃぶったことはあるの?)
 思い掛けぬ質問に妻はうろたえたような表情をしますが、玲子さんのバイブで深く突かれて「あっ、ありますわっ」と声をあげます。
(ご主人のものを飲んだことは?)
(あ……ありません……)
(それじゃあ、飲んだことがあるのは誰のもの?)
(……た、竹井さんと、遠藤さんのものです)
 確かに私は妻にフェラチオさせたことはありますが、妻は恥ずかしがってほんの真似事のような愛撫しかしたことはありません。今見ているビデオの中の妻の ように、口の中全体を性器にしたような情熱的な愛撫をされた経験はないのです。
「東山さん、奥様に飲んでもらったことがないの?」
 玲子さんが私に身を寄せて囁きます。
「愛情があれば飲めるはずだわ……。私も昨日東山さんのものを一滴残らず飲んだでしょ?」
 玲子さんはパジャマ越しに私の股間の逸物に触れてきます。
「東山さん……かわいそう。奥様に本当に愛してもらったことがないのね」
 そんなことで愛情が量れるとは思っていませんが、妻が私にはしたことがない行為を竹井や遠藤には行ったのだと思うとやはり、激しい嫉妬を禁じえませんで した。
(これからも、竹井さんと遠藤さんのものしか飲んじゃ駄目よ、わかった)
(は、はいっ)
 ビデオの中の妻は素直に答えます。
(これからはご主人のものもしゃぶっちゃ駄目。紀美ちゃんのお口は竹井さんと遠藤さん専用よ)
(わ、わかりました……)