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第19話


 実家にいるはずの妻に電話しようとして私は手を止めました。妻を信じたらよ いのか、そうではないのか私には迷いがあります。たとえどちらの場合であってもこのままの状態で妻と話すことは得策でないように思えました。
 私は玲子さんが持って来たビデオと、5枚のCD−Rをテーブルの上に並べました。今のところ妻の行動を知る手掛かりはこれしかありません。私はそれを見 るべきかどうか、しばらく悶々と悩みました。
 玲子さんがそれを持って来たということは、当然のことですがこれらのビデオやCD−Rが彼女の言っていることの裏付けになっている可能性が高いというこ とを意味します。今これを見ると妻の私に対する裏切りが確定的になるかも知れません。そうすると私と妻の仲が終わりを告げることになるのです。
 しかし、私は結局それを見たいという誘惑に抗うことはできませんでした。妻が自ら進んで痴態を演じているのか、それとも強制されてそうしているのかは夫 である私が見ればわかるという甘い考えもあったのです。
 私は自分の部屋のPCを立上げ、また机の鍵のかかる引き出しに仕舞ってあったビデオを取り出しました。
 私は胸の鼓動を押さえながらテレビとビデオの電源を入れ、ビデオをデッキの中にいれます。ビデオは自動的にスタートし、見覚えのあるマンションの玄関が 映りました。
 チャイムが鳴り、「はーい」という男の声がします。画面に現れたのは竹井です。玄関の扉が開かれ、そこには妻と玲子さんが立っていました。
 妻は太腿が丸見えになるようなミニスカートと、大きく胸元が空いたブラウスという姿で恥ずかしげに俯いています。玲子さんが妻の脇腹を軽くつつくと、妻 はほのかにピンク色に染めた顔を上げました。
「た、竹井さまのお宅ですか?」
「はい」
 後ろ姿の竹井が答えます。
「し、『素人奥様淫乱倶楽部』からまいりました、東山紀美子と申します。き、今日は一日、竹井さまの淫乱妻として奉仕させていただきます……よ、よろしく お願いします」
「どうですか、写真の女の子と間違いないですか?」
「うーん、確かに写真の女の子のようだけど……」
 竹井は首をひねるといきなりブラウス越しに妻の乳房をつかみました。
「あっ……」
 妻は驚いて目を丸くしますが、これといった強い抵抗はしません。
「写真ではもう少しオッパイが大きかったような気がするな」
「それじゃあ、ぜひご覧になって確認してください。ほら、紀美ちゃん、オッパイを出して」
 クスクスと笑う声が聞こえました。聞き覚えのあるその声は遠藤のものです。ビデオを操作しているのは3人のうち画面に映っていない遠藤だということが分 かりました。
 要するにこのビデオは、妻を人妻専門のデリバリーヘルスから派遣された女だと見立てて、竹井をその客、玲子さんがデリヘルのマネージャーという役割分担 で芝居を演じているのです。
 玲子さんの指示に妻は脅えたような顔をします。しかし、玲子さんにスカート越しにお尻を叩かれると覚悟を決めたようにブラウスの前のボタンを外しまし た。
 胸をはだけると妻はブラジャーをしていないようで、小ぶりの乳房が露になります。竹井は妻の裸の乳房をいきなり揉み始めました。
「あっ……」
 妻は再び小さな悲鳴を上げます。
「お客さん、お触りは決めてからにしてくださいね」
「ごめんごめん。写真よりオッパイが小さいように思ったから確認していたんだ」
 胸が小さいのは妻のコンプレックスの一つで、私が下手にそのことに触れようものなら本気で怒ることもあります。しかしこの時の妻は、竹井に何度も胸のこ とを言われても、ただ黙っているだけでした。
「それで、どうします? この女の子でいいですか?」
「うーん、どうしようかな。チェンジは何度でも出来るんだよね」
「もちろんですわ。当『素人奥様淫乱倶楽部』は選りすぐりの美熟女を揃えております。オッパイの大きな子をご希望なら、私などはいかがですか?」
 玲子さんはそういうと豊かな胸をぐいと突き出します。それを見た妻は慌てたように口を開きます。
「た、竹井さま……どうか、紀美子を選んでください。お、お願い致します」
「どうしてそんなに俺に選んで欲しいんだい」
「紀美子は、もう2日も続けてお茶を挽いているのです。き、今日お客様を取れなければお店を辞めさせられてしまいます」
 妻の真に迫った演技に、遠藤だけでなく竹井と玲子さんもクスクス笑い出します。
 一体妻はどうしたのでしょうか。デリヘル嬢の演技をするように脅されているのでしょうか。それとも自ら進んでそうしているのでしょうか。
「辞めさせられようが、されまいが、僕の知ったことではないけど……」
 竹井は笑いをこらえながらそういいます。
「そんなことをおっしゃらないで……一生懸命サービスいたしますわ」
 妻はそう言うとブラウスの前をはだけたまま、くねくねと身体を揺らします。いつ他の人が現れるかもしれないマンションの玄関先で、そんな淫らな演技を強 いられる妻──私はカッと身体が熱くなるのを感じました。
「まあ、貧乳だけど僕はあまりオッパイの大きさは気にしないんだ。やっぱり熟女はなんといってもケツの大きさだよ」
 竹井の言葉に玲子さんと遠藤がぷっと噴き出します。
「ほら、紀美ちゃん。竹井さんはお尻の大きな女の子がお好みなのよ。よかったじゃない、お尻が大きくて」
 玲子さんは笑いながら妻のお尻をポン、ポンと叩きます。
「大きいだけじゃダメだ。形も重要だよ。ここで見せてもらえるかな」
「えっ」
 妻の大きな目がさらに大きく開かれます。
「ほらほら、早くお尻を見せるのよ。チェンジされてもいいの?」
 玲子さんにせきたてられて、妻は覚悟を決めたように後ろを向きスカートを捲り上げ、パンティを下ろします。
 妻の大きな白い尻が丸出しになりました。ビデオのレンズがぐっと妻に寄ります。妻のヒップは羞恥にフルフルと小刻みに震えているようです。
「大きさは申し分ないけれど、ちょっと垂れているみたいだな」
 竹井は丸出しになった妻の尻を触りながらいいます。
「どうです? お客さん。チェンジしますか」
「まあ……いっか。肉も柔らかそうだ。この子にするよ」
「ありがとうございます。ほら、紀美ちゃんからもお礼を言うのよ」
 玲子さんは妻の尻をパシンと叩きます。
「あ、ありがとうございます……お客様。紀美子、精一杯サービスさせていただきますわ」
 妻はほっとしたような顔で深々と頭を下げました。

 ようやくマンションに入れてもらった妻は、ベッドに座る竹井の前に直立不動の姿勢で立たされています。
「そ、それでははじめに『素人奥様淫乱倶楽部』のシステムをご説明いたします。ディープキス、フェラ、全身リップ、ローションプレイ、指入れ、タマ舐め、 混浴、69が基本プレイとなっております。ローター、バイブ、オナニーはオプションとなっておりますのでご自由にお申し付けください。な、何かご質問はご ざいますでしょうか」