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8.身体検査(5)
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ついに美しい母と娘は、その女の部分を見せつ
け合うような姿勢で向かい合った。成熟度合いの差こそあれ、遺伝子の働きを確かに感じさせるその優美な二対の肢体が羞恥に悶える風情は、どんなに過激なポ
ルノグラフィよりもエロチックといえた。
「は、早く――検査をして下さい」
美歩が強烈な羞恥に耐えかねたように、医師と看護婦に向かってそういうと、ああ、と溜息を吐くようにして顔をのけぞらせる。14歳の少女とは思えないそ
の妖しい色気に吸い寄せられるように医師は相好を崩してふらふらと立ち上がると、美歩の足元にしゃがみ込む。
「ほう――」
涼子のそれとは違い、ほんの産毛のような若草がようやく萌えだしたばかりの美歩の女の丘が華奢な指先で二つに分けられ、深く秘められた谷間の様相をあか
らさまに現している。14歳の乙女の未開の峡谷は、当然のことながら色素の沈着も見られず、神秘的なまでに美しい薄桃色をしている。その上端部にちょこん
と顔を出している、鞘のような包皮に覆われた陰核がさもはずかしげにフルフルと震えているのがなんともいえぬ愛らしさを感じさせた。
医師は薄い手袋をはめたままの指先で、美歩のいかにも幼い風情をした会陰部をさも愛しそうに撫で上げる。
「――うっ」
美歩の喉から思わず呻き声が洩れた。
これまで誰にも触れさせたことがない処女の肉体の深奥が、異国の見知らぬ医師の手によって蹂躙されていく。それも純粋な医療目的の検査ではなく、身に覚
えのない麻薬の密輸入という荒唐無稽な犯罪容疑による検査なのだ。
美歩はこの2時間ほどの出来事が、まるで悪い夢を見ているようにしか思えなかった。本当なら今頃はずっと離れて暮らしていた父と再会し、家族で久しぶり
の団欒の時を過ごしていた筈なのに――。
「――あ、ああっ」
医師がいたずら半分に、美歩の愛らしい花蕾を指先で弾くと、美歩は新たな衝撃を受けて小さな悲鳴を上げた。
「なかなか敏感そうじゃないか。こりゃあ将来が頼もしい」
美歩は思わず両膝を閉じ合わせようとするが、医師はすらりと伸びた美歩の両肢をしっかりと抱きかかえるようにし、ブルブルと震える美歩の可憐な双臀をパ
シンと軽く平手で叩く。
「おとなしくするんだっ」
ギョロリと睨んだ医師の、欲情を露にした目に美歩は背筋に鳥肌が立つような不快感と恐怖を覚えたが、少しでも早くこの汚辱の時間を終わらせたい一身で
しっかりと身体の動きを止めた。
「これは綺麗だ。確かに、処女と言われても不思議はないな」
医師は美歩の花壷の奥を覗き込みようにしていった。
「あ、当たり前ですっ。その通りなんですから。早く確認して終わらせて下さいっ」
涼子は美歩の苦悶を見かねて、苛立った声を上げる。
「――まあ、そんなに慌てることはないだろう。大事な証拠になることだから、しっかりと検査しなきゃあね」
大陰唇は母親に似てふっくらと良い形をしているとか、小陰唇は色素の沈着もなく形も崩れていないとか、クリトリスはまだ完全に包皮に覆われているが、年
齢の割にはやや大きめで整った形をしているという風に、医師は美歩の羞恥の箇所を丹念に調べながら、耳を覆いたくなるような卑猥な論評を行っている。
「うっ、ううっ……」
美歩は医師の玩弄を、人形になったような気持ちで必死になって耐えている。しっかりと閉じた目と堅く食いしばった口元が14歳の少女の苦悩を現している
ようで見るからに痛々しい。
「さあ、いよいよ処女膜の確認だ。もっと股を拡げんかっ!」
医師は美歩のすらりと伸びた太腿をパシンと叩いた。
「ああっ」
救いを求めるような目で母親の方を見る美歩に、涼子は悲しげに頷きかけた。
「美歩ちゃん、お医者さまの言うとおりに、お股を一杯に拡げるのよ。恥ずかしがっちゃかえって辛いわ。お願い――」
「ママさんがお手本を見せた方が良くなくって?」
涼子の傍らに歩み寄った看護婦が耳元に小声で囁きかけた。
「こんな風にお股をおっぴろげるのよ、と大きく股を拡げて大事なところを娘の方に突き出すようにするのよ。ママさんがそこまで大胆にやって見せれば、きっ
と娘さんだって素直に肢を拡げると思うわ――」
ああ、と涼子は苦悩のあまり首をのけぞらせた。なんという残酷な仕打ちだろう。母と娘の情を、互いを責めなぶる手段にするとは。
「さ、どうするの。やるの、やらないの? 協力しない場合は――」
「わっ、わかりましたっ。や、やりますわっ」
涼子は口惜しさを内心で押し殺し、承諾の言葉を吐いた。涼子は改めて美歩の方を向き直り、屈辱に悶える美歩に声をかける。
「み、美歩ちゃん。お母様の方をしっかり見て頂戴――」
美歩は涙に潤んだ瞳を涼子の方に向ける。卑劣な医師は美歩のプリンとした新鮮な双臀の感触を楽しむように片手で撫で回している。
「さ、さあ、お母様がお手本を見せて上げるわ。こ、こんな風にするのよっ」
涼子はそう言うなり既に60度ほどの角度で開いていた肢を、まるでリンボーダンスを演じるように腰を落としてさらに限界まで開き、女の羞恥の箇所を美歩
に向かって突き出すようにするのだ。
「お、お母様っ。な、なんてことをっ。やめてっ、やめてっ!」
母の信じられない行為に驚愕して、美歩は甲高い叫び声を上げる。
涼子は学生時代に体操で鍛えた見事な肉体のバランスを発揮して、支えもないまま大股開きのあられもないポーズをとっている。医師は美歩に対する玩弄の手
を止め、しばし涼子の悲壮なまでに卑猥な姿態に見とれている。
「美歩ちゃん、お願いっ。お母様の真似をして……」
自宅の風呂場では見慣れた母の裸身だったはずだが、最下層の娼婦でもためらうような卑猥なそのポーズは美歩にとっては衝撃と言うしかなかった。気品のあ
る知的な母、尊敬の対象であった母のイメージが粉々に打ち砕かれたような哀しみに、美歩は激しく動揺した。
(ああ、は、恥ずかしい。娘の前でこんなあられもない姿を晒すなんて……)
涼子は生まれて始めての、それこそ夫の前でも見せたこともない破廉恥な姿を晒すことに激しい羞恥を感じ、身体はカッと熱くなる。その肢体を見せる相手が
血の通った娘であることでなぜかその羞恥心は一層増すように思うのだ。
「さあ、お母様だけに恥をかかしちゃあ駄目よ」
看護婦は今度は美歩の横に立ち、催促するように肩を叩く。美歩は暫くの間ブルブルと小さな肩を小刻みに慄わせていたが、やがて何かを振り切ったように顔
を上げる。美歩はこっくりと頷き承諾の意思を見せると、のびやかな肢を涼子と同様に限界まで開いていった。
「……うっ」
さすがに美歩の頬が羞恥に赤く火照る。妖精のようなその肢体がまるでストリップダンサーのような姿勢をとったことで妙にアンバランスな色気が生じ、好色
な医師は一層目を輝かせる。
次に美歩は涼子の方に腰を突き出そうとするが、後ろ手の姿勢であったため身体のバランスを崩し、よろめいたところを看護婦に支えられる。
「後ろから支えていてあげるから、遠慮なくあそこを突き出しなさい」
美歩は再びこっくりと頷き背後の看護婦に体重を預けると、まるで自棄になったように涼子の方に思いきり腰を突き出した。
母親は悪魔のような医師と看護婦に強制されたとはいえ、女として考えられる最も淫らな姿を娘の前に晒し、さらに同じ姿を晒すよう娘に強いた。美歩はまる
でそんな涼子に復讐するかのように、いまだ幼い女の部分を挑戦的なまでにさらけ出すのだ。
「ああっ、あっ、ああんっ」
美歩は羞恥と屈辱に耐えかねて幼児のように号泣を始めると、娘の悲痛な泣き声につられたように涼子もたまらず嗚咽を始める。
互いに女の最奥の羞恥の部分を誇示するかのように突き出し合い、羞恥の極限の姿を見せつけあわなければならないなど、こんな哀れな母娘があろうか。あま
りの汚辱感に涼子と美歩の目からとめどなく涙がしたたり落ちるのだ。
看護婦と医師はそんな涼子と美歩のすすり泣きを、優雅な音楽でも聞くような楽しげな表情で見ている。
「次に、娘に検査をお願いさせるのよ。私の処女膜を確認してください、ってね」
看護婦の言葉に涼子は弾かれたように顔を上げ、涙に濡れた瞳を向けた。
「……え、ええっ?」
「何度も言わせないでよ、まったく頭の悪い女ね。娘に、私の処女膜を確認して下さい、とお願いさせるのよ」
「そ、そんな、ひどいっ。あ、あんまりですっ」
涼子は美しい顔を強張らせて、必死で抗議した。
「何がひどいのよ。あんたは娘の無実を証明したくはないっていうの? それこそひどい母親ねっ」
看護婦は居丈高に涼子に迫る。
「うっ」
その言葉を聞くと涼子は言葉を詰まらせ、万事休したようにがっくりと首をうなだれさせる。
「さ、早くするのよっ」
看護婦にせき立てられた涼子は顔を上げ、再び美歩の方を向く。
(あっ……)
涼子は声にならない声を上げ、思わず顔を背ける。涼子の目に改めて美歩のあられもない肢体が目に入り、あまりの痛ましさに顔を向け続けることが出来なく
なったのだ。
「いい加減にしなさいっ」
看護婦は怒声を上げると部屋に備え付けられた棚から鞭を取りだし、涼子の豊かな双臀をパシリッと打った。
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